非喫煙者の飲酒愛好家ユタローです。
もう10年以上前のことですがベルギービールの魅力にハマり、ベルギーを旅行しました。
ヨーロッパへはオランダの空港を利用することにしたので、ベルギーへはアムステルダムから鉄道で向かうことに。

アムステルダムというと何を思い浮かべますか?
アンネ・フランクを思い浮かべる知的な人や、飾り窓に興味のあるチ的な人もいるかと思いますが、この都市は大麻が合法化されているんです。
街中にあるコーヒーショップ(カフェとは別)では葉巻を吸ったお兄さんがたむろしていて、独特の香りを漂わせています。
(日本人は大麻を所持した時点でアウトです)
タバコを吸ったことがない僕には興味がありませんが、そこら辺に大麻の使用者がいることに驚きました。
何というか、思ったよりも大麻を愛好している人って多いんですね。
さて、ビール業界でも昨年くらいからCBDという言葉を目にするようになりました。
CBDとは大麻の種子及び茎から抽出された大麻草特有の成分のこと。
極論を言ってしまうと、大麻入りのビールなのです。
- 安全なの?
- 酔っぱらわないの?
- いわゆる「ガンギマリ状態」にならないの?
そんな疑問を解消すべく、West Coast Brewing(ウェストコーストブリューイング)さんのCBD入りセッションIPAGREEN LIGHTを飲みながら解説していきたいと思います。
この記事は大麻に含まれる成分のCBDを使用したビールについて言及しており、大麻の所持及び使用を促進するためのものではありません。
CBDとは
CBDとはカンナビジオール(CannaBiDiol)の略称。
大麻(ヘンプ)の種子及び茎から抽出された大麻草特有の成分で、精神作用を引き起こす成分が含まれておらず、WHOでも安全性の高さが認められています。
そのため、海外では医療品や健康食品、化粧品などに使用されています。
ディスカウントストアのドン・キホーテなどではCBDを配合したオイルを扱っている店舗もあります。
また、日本で販売・輸入されているCBDに関する原料・製品は輸入前に現地で検査が行われています。
他の食品がそうであるように全ての人にとって安全なものとは言えませんが、「通常の使用量においては安全」といわれています。
≪参考・引用:一般社団法人日本カンナビジオール協会 CBDとは・Q&A≫
つまり、CBDは大麻の中でも中毒性や依存性の高い成分を含んでおらず、食品として安全なものということ。
日本の基準に則ったものが輸入されているため、適量のCBDを含んだビールを飲んでも法律違反にはなりません。
大麻というと逮捕されるような印象が条件反射的に思い浮かびますが、認可を受けた人体に悪影響を及ぼさない成分であれば問題がないということです。
大麻成分CBDをビールに入れるとどうなるのか
CBDの安全性はわかりました。
では、実際にビールに入れるとどうなるのでしょうか。
ホップや麦芽と違ってCBD自体には味はありません。
CBDは心と体にリラックス効果をもたらしてくれます。
リラックス効果というと一見危ないもののように感じるかもしれません。
しかし、お酒などのアルコール飲料でリラックス効果を得るには大量に飲酒することにつながります。
それどころかアルコール依存症に陥る危険もあります。
一方のCBDビールは少量で心地よい時間を過ごすことができます。
どちらが健康的なのかは一目瞭然ですね。
そして、何よりも大きな特徴は二日酔いが発生しないこと。
今までのビールにはない特徴と可能性を秘めています。
≪参考・引用:coalitionbrewing≫
West Coast BrewingがCBD入りビールをリリース
静岡県の人気ブルワリー・West Coast Brewing(ウェストコーストブリューイング)さんが、2021年3月にCBD入りビールをリリースしました。
もともと海外の人気のビアスタイルをいち早く取り入れることで有名なWCBさん。
アメリカで注目されているCBD入りビールにも真っ先に取り組みました。
WCBのプレスリリースによると、
1缶(500mL)あたりのCBD含有量は、本場海外のCBD入りビールとほぼ同等量(※)に当たる15㎎。CBDを配合することで、アルコールとのアントラージュ効果(同時摂取で成分が発揮するパワーを高めること) が期待できます。「ビールを飲む」という至福を、より心地のよい時間になるよう目指します。
(※)WCB調べ
醸造するにあたって最適なCBD含有量も独自に調査しているところは、さすがWCBとしか言いようがないですね。
2021年6月現在に醸造されたCBD入りビールは3つ
- WCD定番の『Starwatcher CBD』
- 軽やかなセッションIPAスタイルでアルコールを4.5%に設定した『Green Light』
- 人気のヘイジースタイルにアレンジした『Slow Motion』
今後は新作が登場するかもしれないので、詳しくは公式ホームページをチェックしてみましょう
CBD入りビール『Green Light』を飲んでみました


WCBの公式通販でGreen Lightを購入しましたので飲んでみたい思います。
ちなみに公式通販で購入するとビールのラベルシールをもらえるのでおすすめです(絵柄はランダム)。
- ブルワリー:サッポロ
- 原産国:日本 静岡県
- ビアスタイル:セッションIPA/CBD-Infused Session IPA
- アルコール:4.5%
- 副原料:CBD15mg
グラスに注ぐと草っぽい青々としたホップの香りが広がります。
低アルコールの穏やかそうな印象とは対照的に、しっかりとホップで攻めてきてます。
それでは乾杯しましょう!!
口に入れた瞬間、何かが弾けてシュワーっと広がっていく感じがします。
しっかりとした苦みがあり、草のような苦みがしっかりと現れます。
一方、麦芽の個性は控えめで、軽やかですっきりとした味わいにまとまっています。
キレがありつつも草のような苦みが口に残り、まるでヘイジーを飲んだかのような辛さを感じます。
ホップは強く出ているものの、セッションIPAらしくライトで飲みやすいビールです。
しかし、何というか、アルコールとも違う高揚感が身体に乗りかかってきます。
イヤな感じにはなりませんが、軽いからガバガバ飲んじゃおうという気にはならないです。
別の言い方で現すなら500mlの満足感が非常に高い。
「もっと飲みたい」よりも「また飲みたい」と思わせてくれる、不思議な魅力を秘めています。
これがCBDの特徴なのかも知れません。
野外や気温の高い日に一杯飲みたくなるビールです。
その他のCBD入りビール
2021年6月現在、国内でCBDを含んだビールは非常に少なく限定的です。
二日酔いにならないことや少量の飲酒で満足できるなどのメリットが浸透すれば、今後はアメリカのように愛飲する人が増えていくかもしれません。
アウグスビール/Wink CBD Craft Ale
アウグスビールは大手ビール会社の役員を務めた経験のある坂本社長が立ち上げた、副原料をほとんど使用しない本物志向のブルワリー。
世界的に評価の高いデンマークのENDOCA社のCBDオイルを使用しています。
CBD10mgを配合、アルコール度数は3.6%です。
LD&K/CBD Beer chill&relax
音楽プロダクションなどの様々な事業を手掛けるLD&Kが、運営する渋谷の宇田川カフェで2020年12月より提供しているのがCBD Beer chill&relax
なんと醸造はサンクトガーレンが行っています。
初回醸造分は完売していて、6月下旬より通販で再販を開始するようです。
Next Gen. Imports/GREEN DREAM
2020年6月にCBD入りビールのクラウドファンディングに挑戦しているのがNext Gen. ImportsのGREEN DREAM。
醸造は浅草にあるVECTOR BREWINGが行います。
予定ではアルコール度数4.5%のゴールデンエールを醸造し、CBDは25mg(推定値)含有されているそうです。
気になる方はクラウドファンディングで応援してみましょう。
THC CRAFT(リパブリュー)/エリクサー
WCBと同様、静岡県にある人気ブルワリーのリパブリュー/RePubrewさんから発売されたビール。
こちらはファントムブルワリー(設備を自前で持たず、他のブルワリーの醸造設備を使用してビールを醸造するブルワリー)のTHC CRAFTさんによってレシピを考案・醸造されました。
先程飲んだGreen Lightと同じセッションIPAで、アルコール度数も4.5%です。
ぜひGreen Lightと飲みくらべてみたいですね。