- 長期熟成の芯の通った香り
- フルーティだけど酸味が爽やか
- サワーエールが苦手でも良さがわかるビール


ここで買いました
鈴木酒販神田店さんで購入。
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オフトレイル サイゴン・ファーバー/Offtrail Saigon Fervor

- ブルワリー:ファーイーストブルーイング(FarYeastBrewing)
- 原産国:日本 山梨県
- ビアスタイル:バレルエイジサワーエール
- アルコール:5.4%
- 副原料:パッションフルーツ
こんなビールです
朝焼けなのか、夕焼けなのか、真っ赤に染まった山々を描いた印象的なデザインのパッケージ。
Off TrailとはFar Yeast Brewingさんが2019年に立ち上げたブランドの一つで、イノベーティブなビール造りへの挑戦をコンセプトにしています。
そんなブランドだからこそおもしろいところに着目して、細部までこだわって醸造しています。
サイゴン・ファーバーは名前のとおりベトナムが関係していて、ホーチミンのブルワリーHeart of Darknessとのコラボレーションとして醸造したSaigon Passionをベースにしています。
そのSaigon Passionを日本酒の熟成に使用されていたオーク樽に入れ、野生酵母のブレタノマイセスを入れて発酵しました。
ブレタノマイセスは酸味などを生み出す酵母。
ワインはブドウ酵母によって醸造されますが、ブレタノマイセスが混入すると意図しない味わいになってしまうため、賛否は分かれているものの一般的には悪い印象が先行しています。
一方、ビールでは酸味が特徴的なサワーエールやランビックなどのビアスタイルでよく利用されています。一般的なビール酵母では酸味を出しにくいので、酸っぱいビールに特徴づけるためにはフルーツを入れるか野生酵母の力を借りる必要があるんです。
さらに、サイゴン・ファーバーは1次発酵が終了したのちベトナム産パッションフルーツを投入。
6ヶ月間におよぶオーク樽内で発酵・熟成を経て完成しました
どうですか?
かなり手間ひまをかけてるのがわかりますよね。
どんなビールに仕上がっているのか、早速飲んでみましょう。
いざ乾杯!
グラスに注ぐと透明度の高い黄色のビールが顔を出します。とても熟成させたビールとは思えません。
グラスの壁面に泡を沸き立たせて、あたかもシャンパンのようです。
また、それとは対照的にビールの表面の泡はすぐ消えてしまいました。
香りはジャムのような深い甘みを秘めていながらも、さほど濃厚さは感じません。
それでは乾杯しましょう!!
ビールが舌に触れたときは刺激が弱くおとなしい印象でしたが、喉を通る時に強めの発泡を感じます。
パッションフルーツの香りは口で回すたびに表情を変え、奥行きを感じさせてくれます。
果実を使用していることもあって総じてフルーティなんですが、白ワインのような角のある酸味やキツさがなく、かと言って甘過ぎもしないのでスムーズで飲みやすい。
飲み込んだ後にはアプリコットのような複雑な甘みと酸味が現れ、同時に通り抜けるアルコールがアクセントになって心地よい余韻を作ってくれます。
また、ビールの最後の方は濁っていて、パッションフルーツの甘みと木樽からにじみ出た渋みを感じながらフィニッシュを迎えます。
香りの強さ | |
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苦みの強さ | |
甘みの強さ | |
ボディの重さ | |
のどごしの良さ |
感想
僕はあまりサワーエールが好きじゃないんですけど、サイゴン・ファーバーは本当においしい!
ランビックで感じられるクセのある酸っぱい香りが漂いながらも驚くほどスムーズに飲める。
どちらかというと味わいは白ワインに近いかな。
サワーエールが苦手な人でも楽しめる味わいに仕上がっています。
ワインが好きな人にこんなビールがあるよって教えたらおもしろがってくれそうですね。
一風変わっているけどその良さが伝わりやすいビールです。

