ユタローです、乾杯してますか?
- 麦芽感控えめでフルーティな味わい
- ビシッとした鮮烈な苦み
- 軽やかなので夏日にピッタリ!


ここで買いました
ヨークマートで購入しました。
スーパーでも販売されているところが少ないように感じます。
サントリー 東京クラフト〈ヴァイツェン〉(2023)


こんなビールです
サントリーさんのクラフトビールブランド「東京クラフト」から東京クラフト〈ヴァイツェン〉が期間限定で発売になりました。
ヴァイツェンとは小麦麦芽を使用したドイツの伝統的なエールスタイルのビールのこと。
東京クラフトシリーズでは以前にヴァイツェンを期間限定醸造でリリースしたこともありますが、前回が2017年だったことを考えるとかなりご無沙汰ですね。

ホームページによると、
※小麦麦芽を50%以上使用した、バナナ様のフルーティな香りが特長のビアスタイル ●中味・パッケージについて 中味は、フルーティな香りに加え、小麦麦芽由来のまろやかな甘みを、無濾過で仕上げることで際立たせました。 パッケージは、まろやかな味わいをイメージした背景に、東京の街並みを金色と黒色の組み合わせでデザインしました
特筆すべきことは「無濾過で仕上げ」たところです。
ヴァイツェンは、醸造する際に使用した酵母が入ったままのヘーフェヴァイツェンと、酵母を濾過したクリスタルヴァイツェンの2つに大別することができます。
東京クラフト〈ヴァイツェン〉(2023)は無濾過であることを強調しているのでおそらくヘーフェヴァイツェンではないでしょうか。
ヘーフェヴァイツェンは残留した小麦の作用によってビールが濁っているように見えます。
さらに、酵母の持つ独特な香りやコクによって、より複雑で深みのある味わいに仕上がります。
ベルギーなどでは酵母の入ったビールを瓶詰めするときに糖類を加えて、飲み手が発酵具合に応じて飲み頃を選択することができるビールがあります。
裏返して考えると、酵母が入ったままのビールは時間の経過によって品質が変容する可能性もあります。
だからこそ、日本の大手ビール会社はビールを加熱したり、高性能なフィルターで酵母を取り除くことで酵母が活動しないビールを販売しているわけです。
それを考えると、サントリーさんはマスターズドリームやワインでも無濾過をウリにした商品を販売しているため、技術的に他社より優れたものを持っているのかもしれません。
そういえば無濾過で思い出しましたが、サントリーさんでは2022年にファミマ限定でサントリー ワールドクラフト〈無濾過〉ホワイトビールを発売しました。

こちらも無濾過のヴァイツェンです。
アルコール度数も同じなのでひょっとすると…
いざ乾杯!
グラスに注ぐと、月のように薄みのかかった金色のビールが姿を現します。
液内は濁っていて、グラスの背景が見えません。
また、ヴァイツェンらしいバナナの香りもしっかり感じられます。
熟しているような雰囲気があり、黒い部分が所々に見受けられるのが想像できるような甘みを感じます。
それでは乾杯しましょう!!
まず驚いたのはボディ。
「天然水のサントリー」さんのビールはライトなものが多いですが、酵母の影響なのか、どっしりとした厚みを感じます。
ヴァイツェンらしい小麦の甘やかな味わいが広がり、飲み進めると穀物っぽい風味が一層感じられます。
コクもかなり強めです。
苦みはあまり目立たず、マットな舌触りのビールが広がっていきます。
そんな穏やかなビールですが、飲み干した後にシャープなキレが現れます。
後味に甘さはほとんど姿を見せず、すっきりとした辛口な印象でフィニッシュします。
喉を熱くさせつつ、体全体にもアルコール感が広がっていきます。
香りの強さ | |
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苦みの強さ | |
甘みの強さ | |
ボディの重さ | |
のどごしの良さ |
感想
サントリーさんらしからぬ重厚な飲みごたえを感じる一杯。
それでいてバナナ香や小麦の甘やかな味わい、すっきりとしたキレなど、ヴァイツェンに欠かせない要素がしっかりと組み込まれています。
同じく酵母無濾過のヴァイツェンであるクロンバッハ ヴァイツェンと比べると、東京クラフトの方がコク深く感じます。
さらに飲めば飲むほど風味も強く現れます。
それでいて、口当たりがやさしく、苦みが控えめなのがおもしろいですね。
このビールでヘーフェヴァイツェンに興味を持った方は、やまやで販売しているヘーフェヴァイツェンを飲んでみると良いのではないでしょうか。
ビールの楽しさが一層広がります。

