ユタローです、乾杯してますか~?
これを書いているのは2021年の10月下旬なんですが、今年は冷え込みが例年より早いように感じています。
8月に発売された秋ビールは店頭からほとんどいなくなり、サッポロ 冬物語がすでに陳列されています。
季節はもう、秋を通り越して冬に向かっているようにすら感じられますね。
そんなときに、これまた冬向けの期間限定ビールが東京クラフトから登場しました。
2020年冬にI.P.A. ウインターエディションを発売した東京クラフト。
2021年は香ばしI.P.A.をリリースしました。
まさかの日本語混じりの商品名。
香ばしとは…
そんな、冬の東京クラフトで乾杯してみたいと思います。
- 柑橘と焙煎の香り
- 渋皮な苦みと焦げ焦げ苦み
- 硬派でガツンとくるIPA
ここで買いました
イオンで購入しました。
TOKYO CRAFT(東京クラフト)〈香ばしI.P.A.〉
こんなビールです
2021年の東京クラフトの限定醸造の第3弾。
6月に発売したスパイシーエールは胡椒のアクセントがしっかりと効いていて、とても個性的な味わいに仕上がっていました。
東京クラフトシリーズは、ヴァイツェンやケルシュなどのヨーロッパの伝統的なビアスタイルを独自にアレンジした限定醸造を発売してきました。
スパイシーエールや香ばしIPAのような、少し枠からはみ出たスタイルのビールを造っていることを考えると、少しコンセプトを変えてきているのかもしれません。
さて、そんな変化球の香ばしIPA、プレスリリースによると、
麦芽100%使用による麦のコクとうまみが強烈な苦味と融合し、力強くもやわらかな苦味を実現しました。またカラメル麦芽の甘香ばしい香りと厚みのある柑橘系のホップの香りの調和をお楽しみいただけます。
パッケージは、深緑とオレンジのグラデーションにより、濃厚で複層的な個性ある味わいを表現しました。
このビールは、ホップが持ち味のIPAスタイルでありながら麦芽の特徴を打ち出しています。
麦芽のコクと聞くと、サッポロビールさんの方が思い浮かぶ人の方が多いかもしれません。
しかし、サントリーさんが天然水100%の謳い文句を捨ててまで、麦芽100%使用を強調していることに、僕はただならぬ覚悟を感じています。
カラメル麦芽を使って香ばしさを表現しているとのことで、イメージ的には麦芽感重視のイングリッシュスタイルのIPAに近いような印象を受けます。
軽やかでフルーティなアメリカンIPAが人気を集める中、あえて香ばしさを強調するところがおもしろいですよね。
また、パッケージにも注目していください。
グランドキリンの限定醸造(最近出てない…)のようにメリハリがあり、奥行きを感じさせる色彩が目を引きます。
見ているだけで、何かを期待したくなりますよね
いざ乾杯!
柑橘系のホップの香りが広がります。
落ち着いた香りで、果実感よりも皮の渋みが強調されているように感じます。
さらに、焙煎したような焦げ焦げ感も顔を出します。
それでは乾杯しましょう!!
サントリーさんにしては重めな印象。
いや、ボディが重めというよりも、ビールがずっしりと口の中に押し寄せる感じ。
その原因は苦みです。
柑橘系の渋皮のような苦みと、ローストしたような苦みが混ざり合うことで、多重な苦みが乗りかかってきます。
一方で、麦芽のコクも強く感じられ、しっかりとした飲みごたえを感じます。
何よりも、最後に現れる余韻がおもしろい。
コクを感じさせつつも、舌に苦みを長く感じさせてくれます。
飲むほどに味わいも深くなり、アルコールとともに体にしみわたっていくような感覚になります。
香りの強さ | |
---|---|
苦みの強さ | |
甘みの強さ | |
ボディの重さ | |
のどごしの良さ |
感想
イングリッシュIPAのような麦芽のコクの強さが前面に出つつも、アメリカンIPAのような柑橘系の渋皮の苦みがガツンガツンと現れます。
スーパーで同じように販売されているIPAに比べると甘さやフルーティさが控えめなので、硬派というか、剛直な印象を受けます。
カラメル麦芽の個性が色濃く出ているのかもしれません。
冬向けのビールは飲みごたえ志向の商品が多いので、ある意味でその路線をしっかり踏襲していますし、夏よりも冬に飲みたくなる味に仕上がっています。
ずっしり染み込む系のIPA、ぜひ味わってみてください。